原田武夫さん(株式会社原田武夫国際戦略情報研究所IISIA代表取締役CEO)インタビュー

秒速の判断が必要な時代ほど、「未来」ではなく「過去」へ戻れ

元外交官であり、2005年に自主退職された後、独立系シンクタンク「株式会社原田武夫国際戦略情報研究所(IISIA)」を設立。CEOを務め、2010年に一般社団法人日本グローバル化研究機構(RIJAG)を設立、代表理事を務められている原田武夫さんに、真のグローバル化とは何か、また本や電子書籍が担う「知」の役割について語っていただきました。

本を書こうと思った最大のきっかけは、1994年の12月、外務省でドイツ在外研修に行った時のことなんですね。ちょうどその時に私の父が白血病になったことがわかりまして、研修というと普通はルンルン気分で明るく行く人が多いのですが、私の場合は、「人の命とは何か」とか、「生きるとは何か」とか、そういうテーマを考える大きな転機になったんです。その研修中、クリスマスの日にイタリア・フィレンツェに旅行した時、サンマルコ修道院でお坊さんたちが、皆、テラスで椅子を並べて座っているのを見たんです。最初は「絵でも描いているのかな」と思ったんですよ。そうしたらお坊さんたちは、羊の皮で作ったラテン語のこんなにでっかい本を読んでいる。じーっと読んでるんですね。10分、いや15分間くらい同じページをずっと読んでいるんです。ラテン語でぶぁーっと書いてあって、私には何を書いてあるかわからない。でも、1枚1枚をめくってるんですよ。私がその時にぱっと思ったのが、「そうか、人は死ぬけれども、本は死なない」ということでした。本は死なない、本に書いてあるメッセージは死なない。だから私は本を書く人になろうと思ったんですよ。

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